【親ガチャと環境ガチャ】”生まれが9割の世界をどう生きるか 遺伝と環境による不平等な現実を生き抜く処方箋”の紹介と活用【自己啓発本の紹介】

著者:安藤寿康(慶應義塾大学名誉教授)

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生まれが9割の世界をどう生きるか 遺伝と環境による不平等な現実を生き抜く処方箋 (SB新書) [ 安藤寿康 ]

価格:990円
(2023/10/8 22:59時点)
感想(1件)

別のブログで、マイケル・サンデル教授の”実力も運のうち 能力主義は正義か?“というタイトルで自己啓発の書籍の紹介をしましたが、それに内容がリンクするような内容の一冊の紹介です。
私のスタメン書籍15冊の一つです。

まず、タイトルなど書籍の表紙を見てみましょう。

・生まれが9割の世界をどう生きるか
・遺伝と環境による不公平な現実を生き抜く処方箋
・学歴・才能・年収・容姿 親ガチャは残念ながら正しい
・しかし、それでも幸せになることはできる
・行動遺伝学の第一人者による人生を変えるためのヒント

生まれが9割の世界をどう生きるか 遺伝と環境による不平等な現実を生き抜く処方箋

凄いですね。本の表紙にめちゃめちゃ詰まっていて、まさにパケ買いしたいくらいです。
サンデル先生の”実力も運のうち”は、より社会全体への投げかけるような議論的な内容になっていますが、本書は導き出された真相をもとに、しかし、それを個々の人々がどのようにとらえるか、分かったうえでもどのように前に進んでいくかを述べようとした書籍です。

  • 私なんて・・・優秀な人とは違うんだ。
  • 私は親ガチャに失敗した・・・不公平すぎる。
  • 私はもう何もかも諦めてる・・・
  • どうしたらいいのか分からない・・・

そのように悲観的になることはありませんか?
正直なところ、私はそういう風にふと頭をよぎってしまうことがあります。
また、私は某SNSをよく利用しているのですが、ホントに頻繁にです、上記のようなココロの叫びを拝見します。

本書を簡潔に要約しますと、個々の状況や環境に悲観的になり、諦めたりするのではなく、一人ひとりの個々に対する”幸福”とは何なのかを見つけ出そうとして、前を向いていこうよ、というものです。
著者の安藤寿康先生は大学の名誉教授であり、行動遺伝学といわれる学問の有名な先生です。

自己啓発の書籍をよく読み、前進したいと思われている方々の中にも、もしかしたらスッキリとしない日々を過ごされている方もいらっしゃるかもしれません。
本ブログにて、本書の扱い方、落としどころを記載できたらと思っていますが、多くの研究結果やケースバイケースが書かれていますので、ぜひ一度、実際に読んで頂けたら幸いです。

能力不足故、私では詳細な解説はできませんが、以下にシンプルに要約します。

まず本書の初めにですが、”遺伝”というものをより正確に解釈しようという内容になっています。
よく使用される言葉ですが、よく誤解されるものと説明があります。

イメージが難しいのですが、例えば、同じ両親の兄弟でも、性格が異なったり、好みが異なったりしますよね?
両親からのたくさんの手札のなかからピックアップされ、さらにシャッフルされ遺伝子が結合され、一人ひとりが形成されるというイメージです。
そのため、似てはいるのだけど、似てはいない。幅や違いが大きくある。

ランダムに一人ひとりユニークな遺伝子が形成され、その形成が、その人の多くの特性を決める。それを遺伝といいます。

また、遺伝率という言葉も現れてきます。形成された遺伝子がどれほど影響を表すかという指数です。
多くは30~70%の遺伝率があると本書では説明があります。中には遺伝で90%以上決まるものもあるとしています。

それ故に、ガチャ、なのです。

なお、本書では、環境による影響を区別して考えようと記載がありますが、本ブログは学問の追求や書籍のトレースを行いたいわけではないので、省略します。
簡単に書くと、極端に異常な環境、特異な環境、限定的な環境ではない場合は、環境による影響はとっても小さくて、形成された遺伝の影響で大部分がきまる、と述べています。
そして、前述の遺伝率というのが、影響の大きさ(変化しやすさ)を数値化したものです。

さてさて、表紙にある言葉、”しかし、それでも幸せになることはできる”
本書だけではなかなかに明確な解釈・提言が難しいですね。

まず、遺伝的な能力というのは、多岐多様であり、さらに複合的であり、自身がどのような能力があるのかが分かりづらいものです。
一方で、好きなこと、夢中になること、そういったものが個人個人の能力・素質であると述べています。
すなわち、その感覚を大切に育て、やりたいこと、やり続けたいことは、進めていこう。そうすると自ずと幸せが見えてきます。

本書(ならびにサンデル先生)を得たときに、一番お伝えしたいと思った私の感想は、こういうことです。
対象者を鼓舞するような、あるいは他に明確な意味合いがあるようなときはもちろん良いのですが、ただただ漠然と、「できないのは努力が足らないからだ」ということを、短絡的に発言や行動をしないように注意することが大切です。
もし本当に、できない人が、できないように生まれ育ってきてしまったとき、あるいは、なんにもできないような卑劣な環境だったとしたら、それに対して一方的に非難することは、それはもしかして差別になったりしませんか?

このような信念を与えてくれる本書はまさにお勧めできる一冊であり、実際に読んで自分なりの落としどころを持つべき事象です。

今日の自己啓発書籍の勉強のまとめ。

  • 生まれる前からガチャ。
  • ガチャという事実の結果に対して非難はやめた方がいい。
  • 好きなこと、やりたいことを進めると、幸せにつながる。

なお、これは私個人的な見解ですが、自己啓発本は何十冊、何百冊もたくさん読めばいいとは思ってなくて、これだという書籍を決めておいて、状況に応じて何度も何度も見直すことが大切だと思います。
この本があなたのバイブルとなり、何度も読み返して頂けるようになれば非常に嬉しく思います。

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