Amazonでものを買うとき、なんとなく星4つで絞り込んじゃうことが多いです。
人は、損をしたくないという強い強い感情があります。損失回避のバイアスがあります。
この連休にホワイトボードシートというものを買いまして、こんな便利なものがあったんだと感動しているところです。
口コミも高評価でした。
さてさて。
白状しますと、私が勤めている会社ですが、先行きがとっても暗いです。
売り上げは大幅減。
退職者は定期的に出てくる。
新卒や中途の採用が全くと言っていいほど集まらない。
これらの責任はだれ?
どんな内情があったとしても、対社外から見たら「経営者」の責任です。
経営者の実力がないからと社外からは評価されます。
そのような会社は淘汰されるべきだとも言われたりもします。
何気なくGoogleで私の勤めている会社の評判を調べてみたところ、いくつかのサイトの平均は星3くらいでした。
相場は調べていないのですが、「普通」といったところでしょうか。
一方で、星2.5くらいで評価しているサイトもありまして、Amazonであったら逆に注目をひくくらいの低評価です。
特に「将来性」という項目が低く表示されていました。
損失回避の法則が働きやすい環境でしょう。
評価サイトの中身を見てみますと、当然ですが、退職者や現職者が記載していますので、評価の増減は従業員の意識が重要になります。
つまり、従業員に対してどのような環境を与えているのかが重要であることになり、各サイトの評価はあながち間違ったものではないということになります。
サイトに書き込む際には個人の性格・主観も大きなファクターでしょうから、当然ながら、どのような人を採用するかも重要なんでしょう。
私は社会人人生の半分弱くらいが経過したので、上の年代も下の世代もある程度見える、悪く言えば挟まれた環境です。
あくまでも傾向ではありますが、仕事に対する貪欲さが低い割合は若者の方が多いと感じます。
私みたいに気合い入れている人は稀であり、頭がおかしい感じもします。
仕事への意欲や出世への意欲がないこと自体が悪いとは言いません。
なぜなら、その人の感性であり、その人の人生だからです。
また、環境による影響も非常に多いからです。
マズローの欲求階層でいいますと、社会的欲求に属する方々になります。
今の世の中では、スマホを持っていて、ある程度のサブスクへの支払いと、まぁ生活できるという金銭があれば、楽しく幸せに生きられます。
つまり、めんどくさいことをせずに、楽に幸せになれるのです。
家族や友人がいて、仕事も首にはならずある。見渡せば麻薬のような娯楽だらけ。
一歩でも上を目指す理由が薄いのです。
極めて合理的です。
一方で、組織の上層部に行った人たちは、それなりにやる気があったから減点評価が低く上部に上がっているのであり、そうでない人と所属する欲求階層が異なるのです。
つまり、感性や考え方も異なるので、社会的欲求の人々に対する理解が難しいのです。
お互いが、感性が異なり、理解が難しいのです。
ところで、環境による影響は非常に大きいものと肝に銘じなければなりません。
私は過去の状況を体験をしてはいませんが、過去とは市場のスタイルが変化していると様々なところで言われています。
社内での過去のビジネススタイルの話しを聞くと、大手や偉い人と密になり(ズブズブになり)大きな仕事を貰うということをしていたようで、「ノリや勢い」などのコミュニケーション能力が重要になります。
過去の時代では「このスタイルが非常に大事」であったため、組織が一致団結し、この分野を伸ばしてきましたが、それ以外を伸ばしてきておらず、戦略が乏しいままできてしまっており、環境が変わった現在、非常に苦戦をする事態となっています。
さらには、市場のニーズがとてつもないスピードで変化してきており、私たちが所属する第二次産業は縮小を続けています。
日本国内の第二次産業は縮小を続けていて、モノを売る手段(マーケティング)も乏しいまま。
じゃあどうする?
私たちの経営者たちは、勝負をする土俵、リソースを投入するとこが違うのではないかと感じているのです。
先ほどの話しに戻りますが、経営者までなった人たちは、そうでない人と比較したとき、やる気があった人たちです。
すなわち、過去のスタイルでゴリゴリ言わせていた人たちで、欲求階級が高い、アグレッシブな人たちです。
先に述べたような会社の危機に対し、非常に多くのことをやろうと推し進めています。
そうなのです。
ここが問題なのです。
価値観が他の多くの社員と異なる経営者が、非常に多くのことを推し進めようとしているのです。
具体的には、数十個におよぶ目標やプロジェクト、やることが乱立しており、多くの社員が多くの業務を抱えています。
社員もどんどんやめていき頭数が少なってきて、売り上げも減って使えるお金も多くはない状況なのに、数十個のプロジェクトややることを並行して動かそうとしている。
しかも、主戦場はあくまでも縮小を続ける日本の第二次産業。
こんなことして仕事をした気になっている。自分たちに酔っている。そんな感覚です。
恥ずかしくなってきます。
さて、上記の「恥ずかしい」という感情は私個人な感覚ですが、いずれにせよ多くの人がポジティブな感触を受けていないのは火を見るよりも明らかです。
周囲が分からず気合いで全部頑張ろうとしているのが滑稽なのです。
今の時代、24時間働けますかというような人は稀なのです。
色々な方が紹介していますので見て頂ければと思いますが、「良い戦略、悪い戦略」の最初に紹介されている悪い戦略そのもの。
このことやパレートの法則を聞いたことがないような集団。
正直、これが正解という戦略は分かりません。
私であったら、できることなら、第二次産業からの脱却にリソースを費やしたい。
新しい価値観を持ったこれからの世代の人たちに、正解が分からないから全部とりあえずやってみてと何十個もプロジェクトややることを指示するようなリーダーにはなりたくない。
買ったホワイトボードシートに大きく書いておこう。
2024/11/4
ショータ
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