【コラム】エンジニア属性の管理監督者の悩み告白

長々と残業する人、残業が多い人、短時間で仕事を完了できない人、色々と言われ方はあるかと思いますが、そんなような人のことを「デキない人」と表現されることもあります。

違和感を感じるのですよね。
いや、違和感を感じるというよりは、どうしたらよいのだろうと悩むときがあります。

結局は、そのような「状況」になっているのも、自分の「能力」や「行動選択」の結果、すなわち、自分がよくない、と言われてしまえはそれまでなのですが、よくわかりません。

今回は特にそう感じるので、記事にしてみます。
自己啓発本を良く読まれている方々でしたら、私の見ることができない視点・行動方法があるかもしれません。
コメントなどを頂ける日がくるのかは分かりませんが、将来、自分自身への答え合わせにもなるかもしれません。

私は、技術部門に所属していて、法令上の区分けでは管理監督者に該当します。
管理監督者ですが、部下はだれもおらず、逆に上には部の中だけでも3人いる、言わば下っ端です。
年功序列の色がなかなかに強い会社で、50代の人たちが上に3人いる感じです。
30代、20代の人もかつてはいたのですが、異動などでいなくなりました。高齢化であり、将来は暗い会社なのかもしれません。

私が悩んでいるのは、技術部門の人間、エンジニアとしての働き方はどうすべきなのかということです。
エンジニアといっても分野は多数ありますので、正直なところ、私は、ごく一部のものごと以外は素人のようなものです。

別記事で自己啓発本の紹介しましたが、これからは、どんどんどんどんハイテクになっていき、その変化も過去10年のスピード感よりももっともっと早くなるだろうとのことです。
そういう世界的な雰囲気なのか、ウチの会社でも、データ解析とかAIとか人工知能とか、もっともらしい言葉や文字を見聞きする機会が増えてきました。

言うのは失礼かもですが、言ってしまえば、私よりも素人が、もっともらしく一人一人が頭の中になにかを思い描いています。

そんな社会的傾向のなか、今期、うちの会社はエッジコンピューティングとクラウドコンピューティングを組み合わせた開発案件を受注してきました。
ちなみに、そのようなことはやったことはありません。正確には、やっていた人は過去社内に1人いたのですが、退社しています。

各設備にセンサー設置してクラウドで処理させたらおもしろそう。
今は便利な世の中だからまあ簡単にできるだろう。
という(ノリにまかせたような)判断で取ってきた。

それが私のところに回ってきたかんじになりますが、この分野に関しては、技術部門の他の人とドングリの背比べ。
私はイメージすらわかない状態でした。

「よろしく」頼まれた、業務指示を受けたわけですが、どの方角に歩き出せばいいのかも分からない状態でした。
さらに、社内に聞こうにも、分かる人はいない状況。
どこかのページで、こういうものは技術の「総合格闘技」と表現されていると拝見しまして、確かに、1つ聞いて分かったからといって、ただちにシステム全体の開発が解決するわけではない代物。

管理監督者なので法規定は適用されませんが、残業時間は月に100時間は簡単に超え、春から気合いで歩き続けている状況です。
それだけをやっているわけではありませんので、どうしても時間外勤務は増えてしまいます。

簡単にできるだろう、という判断は、あるいは、そのように感じる場合は、まさに、パースペクティブの限界の外側。
見えず、分からないのです。それ故の言動となり、違和感がでるものになります。
場合によっては、それが滑稽にも映ります
結果論で言えば、開発は何とかなるかもしれないが、素人では簡単なものでは決してなく、今の世の中の感覚でいうと多すぎる残業時間になってしまっています。

さて、本題に戻ります。
時間外が多い人は、できない人ですか?
定時で帰れない人は、使えない人ですか?

社内で分かる人に相談する。
・・・わかる人はいない。

上司に手伝ってもらう。
・・・分からないからと避けられる。やるくらいなら辞めると脅される。

社外に開発を委託する。
・・・市場価格の半額くらいで受注してきてしまっていて委託発注ができない。金額が発生しない管理監督者の私の時間外でカバーするしかない。

会社の経費で何とかする。
・・・財政が厳しくこの単位の金額を出すのは厳しい。

諦める。割り切る。
・・・10~15年後には、この会社の役員になって、社内いろいろぶっ壊そうという野望があるので、できる限り会社の信用にキズをつけたくない。

見切りをつけて会社を辞め、高みを目指す。
・・・ここが私の問題かも。退職するという決断がとれていない。

例えばの話しですが、
現実的な話しとして、その開発を行う場合、人々の差はあるでしょうが平均して1000時間かかるものと仮定したとき、それを勝手に受注してこられ、納期も決まっていて、頼れるところがないとしたとき、かつ、諦めることもしたくないとなったとき、それでも残業時間が多い人はデキる人ではないという烙印ですか?

たしかに、それは私が選んできた道の結果にあるものではありますので反論はできませんが、つまるところ、よく分からないのです。

働くのが嫌とかそういう話しではありません。
自己啓発本を読むくらい上昇志向である人が、このような人生を歩んでいて良いのか、そう感じることがある、そういった話しです。

とりあえず今期は諦めました。
諦めて、自己犠牲で受注をなんとかします。
来期からは、もっとスマートな仕事の仕方ができたらと思います。新たな目標となります。

今後、この答え合わせをし、その結果が、私以外の技術者のためになるものであればよいなと思います。

2023/11/18
ショータ

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